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いつでも素晴らしい作品達

母校の高校で毎年3月に行われているパリ研修の引率も兼ねてパリに1週間ほど滞在しました。

美術系の母校では、私が第一回目訪問団(しかも生徒代表)だった北京中央美術学院の高校との交流に加え、10年ほど前から行われているパリ研修、さらには同じく春休みの間にはイタリア研修、夏休みにはオーストラリアホームステイと、国際交流に力を入れ、早い段階から世界を意識した美術教育を行っているそう。私の時代もそういう研修があって欲しかった。。

パリ研修担当主任の教諭が中学生の頃から大変お世話になっている先生ということもあり、毎年卒業生代表としてお声がけいただき、私も数日研修に合流させていただいてます。パリ在住名だたる大先輩も研修でご一緒させてもらうのですが、私は卒業生代表というにはあまりにも未熟なので申し訳ない気持ちでいっぱいになりますが、様々な可能性を求めて生きていく上では日本ばかりでなく海外も視野にあることを現役高校生達にお伝えできるのであれば本望です。

さて、毎年高校生以上にパリ研修を楽しんでいる私ですが、大学院で学んでいる美術史知識が年々増えるに当たり、楽しんでいる度合も毎年の増えています。

今年はシャルトル大聖堂、ベルサイユ宮殿(通算多分4回目)、ルーブル美術館(通算8回目)に引率しました。

ゆっくり見たい高校生がはぐれないように、羊飼いの犬のようにせかし、作品に真剣に見入る高校生達にスリが近づかないか見守り、その合間に私も素晴らしいと作品の数々を楽しみました。

この研修の贅沢なところは、プロフェッショナルのガイドが二人つくこと。それぞれガイドさんの説明が簡潔で分かりやすく、大人が聞いても勉強になることばかり。一人のガイドさんが「25歳の時に初めて来た海外旅行はフランスで、ルーブルでは膝から崩れ落ちるように感動した」とおっしゃってましたが、わたしも今回はそのお言葉に非常に共感し、スイスに戻って来てからもルーブルでみた作品達の素晴らしさを咀嚼しています。

自分の健康状態、前回来た時から学んだこと、自分の作品とリンクできる作品を見つけた時の感動、歳をとって感じることが変わることなどから、いつきてもルーブル美術館(や今回はいかなかったけれどもオルセー美術館も)では必ず訪れる度にお気に入りの作品が増えていきます。どの作品もそれぞれ歴史的背景や作家の意図、当時のビジネスの背景、作家にしかわからないミステリアスなモチーフなど様々な要素からできていて、1日で猛ダッシュで見るには勿体なさすぎる。それだけ様々な作品が収納、研究されているということ。素晴らしい。一言で素晴らしいというには簡単すぎるけれど、素晴らしい。

わたしも今回は膝から崩れ落ちそうになり、自分の無力さに愕然としています。

いつも凛々しく美しいミロのヴィーナス。

シャルダンの、魚が笑っているようにも見える不思議なこと静物画。

今年の戌年年賀状で拝借したエジプトの神様シリーズ。本物をたくさん見れるとは、感動。年賀状のために習ったヒエログリフまで読める楽しみ付き。

古代もお魚モチーフが多かった。シンプルで可愛い。

有名なトルコブルーのカバの隣に、かばと同じ色のラブリーなお魚と鳥の作画が施された器。レプリカあったら5個は欲しい。むしろ自分でボールを買って絵を描くか。

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